翼~開け放たれたドア~

どれくらい時間がたったんだろう。

あの部屋と同じように、ここにも時計はない。

だからわからないけど、スモークの窓の外から見えてた光が見えなくなってきたから、たぶん夜になったんじゃないかと思う。

そして、やっと作業が終わってため息を吐いたとき。

2人くらいの人の気配を感じた。

私は目を細めて、ドアの奥の人の動きを探る。

…こっちに向かってきているな。

でも私は慌てなかった。

さ、準備はできてるし、逃げよ。

そう思ったとき、ドアが開──かなかった。

──ガンッ!ガンッ!

「お、おい!開かねえぞ!?」

男の焦るような声と、ドアがベッドに当たる音がする。

あらかじめベッドや棚の家具を移動させておいた私。

そりゃあ、開かないでしょ。

だってドアの前にベッド置いてるんだもん。