だから、私は呼び続けた。

“お母さん！助けて！お母さん！”

だけど

“お、かあさん…”

声が枯れるまで呼び続けたお母さんはいつまでたっても来てくれなくて。

だから、私は──

──ズキン

「う…」

なんだろう。

身体がだるいし、頭も痛い。

それに、どうしてここにいるのかがわからない。

その前に私、もしかして気を失ってた？

何も覚えてない…。

でもたぶんだけど、この頭の痛さは薬のせい。

あの部屋で、いろいろと習わされたときに薬のことも教えられ、実際に嗅がされて気を失ったことがあったから。

起きたあとの頭の痛みとか、どんな匂いがするのかとか、そういうのを教え込まれた。

この頭の傷みは、あのときと同じ。

…あれ？じゃあ、この身体のだるさってなんだろう？

そもそも、どうして薬を嗅がされた？

私は──