「理事長って兄弟なの!?」

本田飛鳥が目を丸くする。

「あー、一つ上の兄貴がいる。
次期組長だったんだけど、俺が18の時だったかに家を出てったっきり帰ってこなくなった。
探しても見つかんねえし、それで俺が急遽、次期組長として動くことになったんだ」

本田飛鳥は「ほー」っとため息をもらす。

「こいつが次期組長なんて聞いたときはほんと驚いたけどな。
意外にも動けるもんだから、俺は槍でも降ってくるのかと…」

「うるさいぞ龍也!んなもん降ってくるわけねぇだろうが!!」

「世も末だよな」

「聞けよ!」

ほんとこいつムカつく…!

「あ゙!?てめえ、誰に向かって言ってやがる」

ひっ…!

龍也の後ろに般若(はんにゃ)が見える…!!

「な、なんでもないです…!」

なんで俺が負けてんだよ…。