まぁ、そんな感じでな。

親と連絡とりつつ、地味に計画進めてったんだよ。

…うっさい、龍也。

説明すんのめんどいし、苦手なんだよ。

おおざっぱで何が悪い。

んで、潰す頃合いを見計らって、俺たちは攻撃を仕掛けた。

全面戦争になったよ。

完全な不意打ちだったから、篠原組はすぐに体制が崩れていった。

そうだな…。

あったかくはなってたけど、まだ寒い春の日だった。

でも、あの人はただ笑うだけで、気味悪くてしょうがなかった。

だんだんと倒されていく構成員たちを見て笑ってんだぜ?

ゾクッとしたよ。

俺は周りの奴らを気絶させて、あの人に近づいていった。

あの人は降参をするときのように両手を上げて歩いてきた。

その顔にはやっぱり、張りつけたような笑みが浮かんでいて──