「龍也…お前…」

雷さんは驚いたように目を見開いて、龍也さんを凝視していた。

かと思ってたが、

「男が頭撫でんじゃねぇよ!春輝がいいー!!」

「…ったく……お前やっぱバカだろ」

次の瞬間には叫んでいて、龍也さんにまた頭をはたかれていた。

「お前ら…初代の総長ははこんななんだぞ。
乱王なんてぴったりな名前だけどさ。
……これでも尊敬できるか?」

呆れたような龍也さんに、飛鳥たちは苦笑い。

俺も心のなかで苦笑していた。




「いい加減話せよ」

「…っ!…わかったよ。だから頭叩くな!」

またもや頭を今度は拳でやられ、雷さんは涙目で龍也さんに訴える。

恨めしそうな視線をフルシカトして、「さっさと話せ」と、龍也さんは雷さんを促す。

雷さんは急に真剣な表情で、ポツリポツリと語り始めた。

~空夜 side end~