翼~開け放たれたドア~

「はい」

俺は頷いた。

すると、直のケータイのバイブ音が鳴り響いた。

雨の音のなかでも、やけに耳に残ったそれ。

直はケータイを操作し、耳に当てる。

直の顔は、途端に驚きに満ちていった。

「…え?なんだって…!?」

嫌な予感がした。

「雷さん!空夜!
wingが…、春輝が、街で暴走してるって…!!」

直の、今まで聞いたことがない大声に、俺は弾かれたように走り出した。

春輝…っ!





あの小さな身体を抱きしめたい。

お前が何かを背負っているなら一緒に背負ってやる。

だから、壊れんじゃねえ。

お前は1人じゃない。