「ん。もう家つくから」

〈はやっ!じゃあ急いでいくな〉

「ん。じゃね」

ピッと通話終了のアイコンを押して、玄関の扉を開ける。

そのまま自室へと駆け込み、wingの服へと手をかけた。






さあ、今宵は素敵な夢を見せましょう。

宵闇の月が街を照らすなか、一羽の鳥が闇を切り裂くように翼を振りかざした。

その翼には、鎖と十字架がじゃらついていた。