待ってる…。そうかな。

みんなは私なんかを、待ってくれてるのかな。

俯いて黙り込んだ私に雷は

「…大丈夫だ。行ってこい!」

そう言って笑って、私の背中をポンポンと叩いた。

「…ほんと?」

「ほんとだ!!……多分」

「何、たぶんって…。どうせなら自信持って肯定してよ」

そんなこと言いつつ、私は雷に「…ありがと」と呟いて、扉へと向かう。

「春輝ー。アメ、龍也にもやっとくから食べたくなったら龍也か俺に貰えよー」

「んー」

返事して、そのまま振り返って手を振ると、扉を開け、廊下へでる。

冬の寒気に身体が震えた。

早くみんなのとこ行きたいと、少し急ぎ足で屋上へと向かった。

だから、

「春輝…、壊れんじゃねぇぞ…」

雷が苦しげにそんなことを呟いていたなんて、私は気づかなかった。