翼~開け放たれたドア~

「乱王と氷王って…」

「“王覇”初代総長と副総長の通り名だね」

本田飛鳥の言葉を引き継いで、品川直が先程の表情が嘘のようにケロリと言った。

「「「はああぁぁあああ!!?」」」

「──…っ!!うるせぇっ!本田飛鳥!
耳元で叫ぶんじゃねえっ!!」

さっき近づいてきた本田飛鳥がそのまま近くで叫ぶから耳がキーンとなる。

そしてそいつと一緒に、久保秋人と松本蓮も叫んだ。

品川直は、「へぇ…」と驚いているようにも見えるけど、面白そうに笑ってるから微妙なところだ。

相澤空夜に至っては眉をしかめて気難しそうな顔してるだけで、驚いているようには全然見えねえ。

……なんとも分かりづらいやつ。

思わず笑みがこぼれた。

が。




──バァン!!!

突如扉が悲鳴をあげ、その場にいる全員の顔が強張った。

俺は、音の原因のほうへと身体を動かした。

「……どうした?」

できるだけ、優しく声をかけた。

なぜなら──