ふと、目を開ければ目の前には数羽の鳥。

不敵に笑う彼らが向けた背中は大きくて、逞しく見えた。

“──来いよ”

口元が、そう動いたように見えた。

いいのかな。

私でも、行けるかな。

あの大きな青い空に。

鳥は初めて、籠の外へと一歩を踏み出そうとした──