いっそのこと血のように流せてしまえれば、楽になれるのかな?

だけどあの人はそれを赦さない。

だから私も自分を赦さない。赦せない。

私にとってあの人は絶対の存在。

あの部屋からでたって結局は、自由になんてなれなくて。

今もこんなにがんじがらめになって動けないでいる。

「ごめん、なさい…」

幾度となく繰り返したそれを口にしたけど、シャワーの音にかき消された。