翼~開け放たれたドア~

目の前にあるバイクのエンジンをつける。

静かな空間に鳴り響く音に、今日の出来事を思い出した。

今日乗った直のバイクは大きかったな…。

私のこのバイクよりもふたまわり以上でかかったと思う。

そんなことを考えながら、バイクに乗り込み、発進させる。




頬を撫でる冷たい風に、寒くなってきたなと感じた。

フードがパサリととれたけど、さすがにバイクだととれちゃうかと思ってそのままにしておいた。

夜の闇は街全体を包み込んでいる。

それはあの頃と変わらない。

あの、雷に出会う前の、私が血にまみれていた頃と、何一つ。