「うるせぇ!!」

俺は声の限りに叫んだ。

静まり返った奴らを見渡す。

俺はこれでも、下っ端たちをまとめる役。次期幹部候補だ。

「ここで言ったって何にも始まらねえだろ」

強い口調で言えば、うなだれるこいつらは、こんなんだけど良い奴らばかりだ。

「謝ればいいってわけじゃねぇけどさ、それで変わることだってあるだろ。
人には誰だって間違いなんかあるんだからさ
俺は、あの子ならわかってくれると思う。お前らの気持ちを」

そう諭すように言えば、「俺、謝りたい!」と口々に言い出す。

下っ端たちはいつしか、まとまりつつあった。

「…お前ら!!今の気持ち忘れんじゃねぇぞ!!」

俺の一声に、みんなは大声をあげ、それは倉庫を大きく揺らした。