平等主義彼氏の彼女の苦労






放課後。



自分の教室に戻ると、皆心配してくれた。


わたしは、この優しいクラスメートたちが大好きだ。



なにも聞かずに、いつも通りに接してくれる。




「美羽~。今日カラオケ行こうよ!」


親友の真美が事情を知ってか知らずかカラオケに誘ってくれたあたり、今の私は普通には見えないんだろう。



だからあえて私は明るく振る舞った。




「お~!!いいね!
ていうか、遊ぶの久々じゃない?」


「そうだね!
もう、あたし寂しかったんだからね~?」


「ごめんごめん(笑)」




私は本当に、いい友達をもったな。

案外、こういう絶望的な状況になって気づかされるものもある。













廊下を二人で歩いている時、真美が一言だけこう言った。


「美羽が幸せになる道を選んでくれれば、あたしはなにも言わないから。」




真美。ありがとう。



泣きそうになった私は、気持ちを込めてしっかり頷いた。