和也はなにも言わずにピアノをまた弾き始める
一瞬にしてまた異世界へ導かれる
まるであたしの新しい道を作ってくれているかのように
「俺は沙羅がやりたいってすこしでも思っていることはやればいいと思うよ。ピアノは俺が弾いてやるしな!!」
「ありがと。まだね、ピアノを諦めたってむねはって言えるあたしじゃないの。」
そう…まだ、心のどこかであたしはピアノを弾けるようになる、ピアニストにまだなれるかもって思ってるんだ…
引きずってしまってる
「わかってる。沙羅みてると、弾きたいんだなって思うから。」
「わかってたんだ。」
「そりゃわかるだろ。好きな女だから。ははっ」
また照れながら和也は言ってたよね

