「沙羅さん?」 「沙羅さん?」 「沙羅っ」 「あっごめん;」 お昼休憩の時に美嘉があたしに見せたファッション雑誌に載っていた名前… 本当に和也? 蘇った記憶と共にずっと考えていた。 午後からの仕事はとっくに始まっていたのに始まってから二時間ほどあたしはずっとぼーっとしていたらしい。 「沙羅さん、このデザインの色合いはこれでいいんですか?」 「あ…うん。そうだね。お願いね。」 全く仕事に身が入らない…