それからあたしたちは和也の弾くピアノが作り出す異世界でお互いを知った。 何組?とか家どの辺?とか… 他愛ない会話をたくさんした。 「そろそろ帰るか。沙羅のお母さん心配するだろ??送るから。」 あたしたちは大人なのもしれないでもまだ二人は子供だったのかもね 「ありがと…」 あたしの家は歩いて行けれる距離。 いつもなら遠いはずなのにこの日からは近く感じるようになった 「沙羅?」 「ん?俺、お前を見つけれてよかったよ」 暗くて顔ははっきり見えなかったけど優しい顔をしてた あたしの好きな顔