「それが、三年前の今日。中二の秋が終わるくらい…あたしピアノを止めたの。止めても、やっぱり弾きたくて、音楽室借りてた。………ッ…」
あたしの手を握る和也の手の力が強くなった
「…ッで、昨日のが最終警告だった。何回か痙攣して病院にも行ったけど、昨日みたいな痙攣のしかたは初めてで、お母さんにはいつもみたいって言ったけど、実際やばいみたい…ッ…手が動かなくなりそうで怖かった…」
「怖かった…」
急に視界が暗くなって安心感がきた。
和也が立ち上がっててあたしを抱きしめてくれてた…
「…ッ…」
男の人に抱きしめられるなんて当たり前に初めてでびっくりしたけど、幸せだった…

