これがあたしたちの出会い



「だれ?」


「そのままピアノ弾いてて…」


和也は自分の名前をいわなかったね


いくら聞いてもこの日は教えてくれなかった



「人に聞かせれるような演奏じゃないから。」


「弾いてる姿すごい綺麗だよ。」


和也はキザなセリフをいとも簡単に言ったよね。


「それはありがと。名前も教えない人に言われても嬉しくない。」



「ははっごもっともっ」



あたしはため息をついてピアノに蓋をして音楽室から出ようとした。



「え!弾かないの!?」


「弾けないのっあなたがいるから」



そうあたしがいうと和也は優しい顔をしてあたしをみた。