「あたし事でありますが、あたしがこの23年間で愛した、たった1人の人との初めてのキスがほろ苦いチョコレート味でした。」



何を話してるの?あたし。


和也でいっぱいのあたしの頭は制御不能になってた。



「ずっとピアニストを目指していたあたしは、恋も、Kissも、人の温もりも知りませんでした。夢を諦めなきゃいけなくなり、ずっと支えてくれた彼を忘れた事がありません。そう考えたとき、このブランドの名前がつきました。」



和也が今のあたしを作ってくれた。


もちろん、支えてきてくれてる美嘉もだけどね。ははっ


「あたしは、彼に感謝をし、支えてきてくれてる親友に感謝し、今日、ここにいてくれるお客様に感謝をし、staff、モデル、みんなに感謝をしています。」


だんだんまとまってきたのかな(笑)



「甘くない、ほろ苦い、Bitterなデザイン服をこれからもお手に取ってみてください。あたしたち一同、お客様の笑顔を楽しみにしています。」




あたしは、何を言ってるのかな。
和也でいっぱいのあたしは最悪だ。



仕事に集中しないといけないのに…



でも、これがあたしの気持ちなんだ。