MMHに行く途中、センパイに会った…


あ、亜実っ!

センパイ、お、おはよーございます…

あ、じゃーあ、またな

また………………


この張りつめた空気と、「またな」のひとこと、嬉しいよー



その日は、授業中もずっとセンパイのことを考えた。
あっという間に授業は終わった。





放課後、きょうはいっしょに帰る友達がいない…………
ちょっとしょげて、ひとりで帰ろうとすると…


あのー、汐田亜実はいますかー?

せ、せんぱい……
ちょっと待ってくださいっ

なんだよ?

いや、ここだと目立ちすぎだし………

いーじゃん、亜実のこと狙ってる男子に亜実には彼氏がいるってゆう宣伝になるっ♪

あたしのこと狙ってる男子なんていませんから………

いやー、亜実、スッゴクもてるんでしょー?なんか、入学してはやくも2人に告られたとかねー?

な、なんで知ってるんですかっ?

え、塩崎にきいた♪

柚那、勝手に教えるとか…………

まあ、てことで堂々とはなそっ?

は、はい…………

あのさー
(いきなりセンパイがボリュームをあげる)
きょうさー、いっしょにかーえろ?

はい(小声で)

聞こえない笑

だ、だから、かえりましょうっ

じゃ、いこー



ザワザワザワ…………

予想どおり教室は大騒ぎ。


あのひと亜実の彼氏かなー?

ねー、すごいね、年上っ


あいつ汐田の彼氏?

うわー、汐田さんはみんなのものじゃなかったのかよーぉ

それはお前の錯覚だろ笑
でも、なんかお似合いだな、美男美女で。

そこがまたイラつく。

お前、汐田への執着やべーな。

だって………………