転校初日は何事もなく終わったのだが、想像以上に気を張っていたらしい。 翔太は家に帰ると夕飯も食べずに眠っていた。 その日の夢にはラケットを楽しそうに振る快太の姿があったことを夢を見た本人さえも覚えてはいない。 翔太と快太、この二人の出会いがお互いの運命を、そして新谷二中の大躍進を決定付けるとはまだ誰も予想していなかった。