優勝した後、相手校を見る。 選手は泣き、コーチが怒鳴る姿があれば、またあるコーチは選手を誇らしげに讃える。 試合をすれば嫌でも感じる相手の努力、想い。 それらを踏みにじって登る階段の先に希望があると信じていた。 だけど全ての階段を登りきった時に王座から見渡した景色は望んでいたものとはかけ離れていた。 友は奮い立ち勝利に飢えた野獣に見えた。 這いずるライバルが自分の足を掴んでいた夢 にしばらくうなされた。 そしてオレはラケットを置いた。