君の王子様になるために



「ごめん、フラれるんちゃうかって自信なかってん」



力なく俺が笑うと、弥生ちゃんは俺の方をしっかりと見てきた。




そして――。




「…うちも自信なかった。 姫、カッコいいのにホンマにうちなんかでえぇんかなって」




ぽつりぽつりと初めて弱音を吐く弥生ちゃん。




「何言ってんのー! 弥生ちゃんむっちゃ可愛いやん!」


「いや、今そんなんえぇから」



「それに俺、可愛いしか言われへんで?」


「裏ではカッコいいってみんな言ってんの!」




そうですか…。



女の子ってやっぱよう分からんな。