僕達の冷たい戦争

健太『……えっ?』
思わず健太が、聞き返す。
大樹『いつもの事じゃないか。そういうのは、涼太にまかせるの』
健太の立場上、兄として弟を使うのは複雑な心境なのだが、いつも大樹に流されて
『やめよう』とは言えなかった。
健太『そう、だな…いつもの事だしな』
大樹『よし、決まりだな。〔りょ~た~〕』
大樹が、掃除を真面目にしている涼太の所に向かった。
大樹『なぁ涼太、頼み事が―』
涼太『今朝の事なら、俺に頼まないでね』
いつもの事ながら、涼太もわかってきているようだ。
大樹『そんなぁ、頼むよ。この通りだ!!』
大樹は、手を合わせて頼み込む。