「ほらね。ストーカーが三浦君だって決めつけてかからない方がいいかもしれないよ」
「そんな……。好未を疑うなんて嫌だよ……。好未は友達だよ？桜だってそうでしょ？」
「莉乃……そんな顔しないでよ。あたしだって莉乃を困らせたくて言ってるわけじゃないんだから。あたしは莉乃の為を思って言ってるの」
「そうだよね、ごめん。だけど……」
あたしはそこまでいうと唇をきゅっと噛んだ。
どうしよう……。
あたしは一体どうすればいいの……？
好未が翔のことを好きだったなんて全く気付かなかった。
気付いていたとしてもあたしに何かができたわけではないだろう。
誰かを好きになる気持ちは止められないと分かっているから。
もちろん、好未を非難する気もない。
だけど、あたしも翔が好きだ。
今回の一件で、翔への想いもいっそう強まった。
いくら好未が翔のことを好きになったとしても、あたしは好未に翔を譲ることはできない。
