家にまでこんなものを送りつけてきたなんて。
常軌を逸した相手の行動に、全身から血の気が引くのを感じる。
「何……?」
赤い封筒の奥にふくらみがある。
中にまだ何かが入っているようだ。
恐る恐る赤い封筒からその何かを引っ張り出すと、それはぽとりとフローリングの床の上に落ちた。
固そうな白いもの。
落ちた物に目を凝らした瞬間、
「何……?嘘でしょ……。い、いやぁぁあぁぁーーーーーー!!!!」
あたしは封筒を投げ出して大声で悲鳴を上げた。
その拍子に、封筒に入っていた爪がそこら中に散らばる。
あまりの恐怖にただブルブルと震えることしかできない。
動悸が激しくなり、唇がブルブルと恐怖で震える。
封筒に入っていたのは、人間の爪だった。
どうしてこんなものが……。
アイシテルという文字、そして、爪。
こんなことをするなんて狂気の沙汰じゃない。



