そ、そんな……――!!

お願いだからやめて。

後押ししないで……!!

「で、でも……」

困り果てて桜に視線を移すと、桜もうなづいた。

「何か話があるみたいだし、聞いてあげたほうがいいんじゃない?翔君には黙っててあげるから大丈夫。でも、そのまま保健室に行きなよ?」

「う、うん……」

頼みの綱だった桜にまでそう言われ、断るすべを失ったあたしは渋々立ち上がり三浦君の後に着いていった。

廊下は大勢の生徒たちで溢れかえっていた。

彼はスマートな動きで「こっち」と言ってあたしの腕を掴んで自分の隣に引っ張る。

あたしは三浦君の指示に従って彼の隣を歩いた。

そして、人の少ない場所へ移動するとあたしは恐る恐る尋ねた。


「あのっ……話って……何かな……?」

「お前さ、昨日ライン無視しただろ」

「……――っ」

やっぱり昨日のことだ……。

少しだけ予想はしていたけど、唐突な質問にうまく切り返すことができない。