彼は忠実にあたしの命令を実行した。

全ては五十嵐翔に復讐するという目標の為だけに……。

けれど、意外なところであたしの計画を邪魔しようとする人間が現れた。

三浦玲央だ。

莉乃と一緒にいるとき、廊下ですれ違うと彼はじっとあたしに疑うような視線を向けた。

三浦君が島田君の後輩であることは以前から知っていたけれど、三浦君はあたしと島田君がつながっていることを知らないはずだった。

それなのに、どうして彼はあたしを見るんだろう……――。

彼を警戒しておいた方がいいかもしれない。

あたしは三浦君の行動を常にチャックするようになった。