「あたしのこといろいろと調べてたらしいわね。島田君に聞いたわ」

「やっぱりお前か……。島田の兄貴とSNSで連絡を取り合ってたのは……」

「そうよ。彼ってば、五十嵐翔に復讐できるっていったら今回の話にすぐに乗ってくれたのよ。自殺しちゃったのは予想外だったけど、仕方がないわね」

「仕方がない……!?ふざけんな!!」

怒鳴りつけると腹部の傷がズキンっと痛む。

「すべての黒幕は……市川……お前だったんだな……?」

「黒幕だなんて言い方心外よ。あたしはただ、莉乃の為を思っただけよ」

「鈴森のため……?」

「そう。五十嵐翔っていうとんでもないストーカー男と白石好未っていう人の男に色目を使って莉乃を傷付けるバカ女とあなたっていう邪魔者を莉乃から守るためには仕方がなかったのよ」

「鈴森を守る……?お前、何を言ってるんだ……」

もっともらしく話す市川に首を傾げる。