「莉乃、どうして逃げるんだ!?」

「もう……ここまでかな……」

翔の怒声がすぐそばまで迫っていることに気付くと、諦めにも似た気持ちが生まれ始める。

けれど、何とか気持ちを奮い立たせて屋上へ向かう。

屋上の扉がすぐ目の前まで迫ってきた。

この先に待っているのは天国か地獄……。

一体どちらなんだろう……。