痛いくらいに抱きしめられて顔を歪める。 「翔……痛いよ……。離して……」 恐ろしかった。翔が……。恐ろしくてたまらない。 「莉乃、愛してるよ。俺だけの莉乃。誰にも渡さない。絶対に誰にも渡したりしない」 「翔……。離して……」 「莉乃、大好き。ずっと一緒にいよう。永遠に愛し続けるよ」 翔の耳にあたしの声は届いていないようだ。 独り言のようにあたしへの愛の言葉を延々と繰り返している。