恐愛同級生


「それも全部市川の助言だろ?あいつがスマホを変えろって言ったから変えたんだろ?番号を変えるなんて話、俺聞いてないし何の相談もされてない。莉乃の彼氏は俺なのに、俺の意見は聞かなくていいのか?勝手なことしていいのか?あ?俺何か間違ったこと言ってる?言ってないよね?」

「番号を変えたのは桜の意思じゃなくて自分の意思だよ。翔に相談をしなかったのは悪いと思ってるけど……――」

「悪いと思ってるなら、市川と友達やめてよ」

「え?」

「俺と市川、どっちが大事?俺が大事なら市川と友達やめるくらい簡単でしょ?もう二度と市川と口きかないでよ。連絡先も今すぐ、俺の目の前で削除して。ラインもブロックして。さ、早く」

「そ、そんなの無理だよ。桜はあたしの親友だよ……?」

「俺は莉乃の為なら親友だって友達だって誰だって簡単に捨てられるよ。俺が大切なのは莉乃だけだから。莉乃だって俺と同じ気持ちだろう?違う?」

「そんな……桜を捨てるなんてあたしにはできない……。それに、どうしてそんな選択肢しかないの?ねぇ、お願い。考え直して」

「それはできない。どちらかを選んで」

必死でお願いしても翔はかたくなに首を縦に振ろうとはしない。