桜と出かけてくると言い残して家を出る。 向かった先は行きつけの近くのファミレスだった。 「莉乃のストーカーって本当にヤバいかもしれない。異常すぎるよ」 桜は席に着くなりウェブカメラのことを思い出したのか顔を歪めた。 「もしかしたら、桜との電話の内容も全部聞かれていたかもしれないね……」 「その可能性は高いよ」 教材室での三浦君とのやりとりや保健室での一件、それから翔の家での出来事をあたしは桜に電話で相談していた。 今のあたしにとって心から信頼できるのは桜だけだった。