「莉乃、話を聞いて。これにはわけがあって……――」 「いい。今は何も聞きたくない」 自分でも信じられないくらいの冷たい声で翔を突き放す。 「ねぇ、莉乃。アンタさぁ~何調子に乗ってんの!?」 「あたしが……調子に乗ってる?どうして?」 「翔君が話を聞いてって頼んでんのに、『何も聞きたくない』とか言ってさ。アンタ、何様よぉ?」 「ねぇ、好未……」 「なによ」 「どうしてあたしが責められないといけないの……?」 ベッドに腰掛けて腕を組む好未に問いかける。