恐愛同級生


「しかもしかも、開き直って『鈴森のストーカーは俺じゃない。俺のこと疑ってんなら他に目を向けろよ』とか言っててさ~」

「それで?」

「そのあと、三浦君の周りにいる不良たちが騒ぎに気付いて集まってきたから、あたしも翔君も身の危険を感じて教室に戻ってきたの。ねっ。翔君?」

「あ、あぁ……まぁそんなところ」

勢いよく教室から出て行ったはずの翔は浮かない表情をしている。

「翔、だいじょう……――」

「翔君、大丈夫!?顔色悪いけど、具合でも悪い?」

元気のない翔の様子が気になり、翔に手を伸ばそうとした時、さっと好未の腕が目の前を横切った。