「なんで?」って泣きそうな顔をして言った。 私は、何も言えなかった。 帰り道、二人とも何も喋らなかった。 嘘。喋れなかった。 何を話して良いのか、分からなかった。 家に着いて、自分の部屋にいる時も、家族でご飯を食べてる時も… ずっと、凜の泣きそうな顔ばかりが脳裏に張り付いて剥がれない。