【企画短編】俺は有村杏子が大好きだ。


だが有村は少しためらっていた。

授業抜けるの嫌だからな。

有村に対するどうしようもない罪悪感が出てきた。


「どうした有村。」

「なんでもありません。行ってきます」


有村は先生に返事をしてから立ち上がって、俺の腕を掴んだ。


「柴崎くん立てる?」

「悪いな。」


貧血でクラクラして、力が入らなかった俺は有村に助けられながら、教室を出た。