罪線〜an imitation〜

ま、正直俺にとっちゃ関係の無いハナシ。

プライドもないバカ男に、いつまでも貢いでる阿呆女。一生やってろ。

……って、いつもだったら思ってただろうよ。

でもな、あまりにも仕様の無い女に、少しだけちょっかいを出したくなっちまったんだ。

まぁ、その時は持ち合わせが少ないってのもあって、全額返済ってのはしてやれないが、俺は何となく持ち歩いていた70万を、迷いもなく女に渡した。

焦ってたよ。

そりゃそうだろ?自分と歳の変わらないヤツが、ポケットマネーで30万出すんだ。

しかも、貸すってんじゃねぇ。やるってんだ。

複雑だけど嬉しい。そんな顔してたよ。

いつまでも見ていたい……そう思っていたが、俺の携帯にメールが届いた。

元々狂っていた俺の人生の歯車。それを更に大きく狂わせるメールがな。