−あれから二ヶ月−


あの事件から開放され、すっかり平穏な日々に戻った俺とミカは、初めてと言っていい程頻度の少ないデートに来ていた。


「……ねぇ!……ねぇ聞いてる?!」


「あぁ、わりぃ。聞いてなかった。何?」


……と、前と何等変わらないやり取りをしていた。


「……全く……いいお天気ですねぇって!」


「なんだ……そんな事か」


相変わらずミカはうるさい。しかし、前程悪くは思わず、逆に心地良ささえ感じる。


「そんな事かって……他愛もない話はしちゃダメなんですか?!」


いや、ダメじゃない。そのまま続けてくれ。