時折、雪がちらつく11月。 息がかかるたびに曇りつく車窓が季節を感じさせる。 あ、まただ。 また目があった。 いつものBOX席に座りながらいつも不意に見てしまう。 …これで3回目だ。 私はいつも下をすぐに向いてしまう。 あーあ、ニコとか出来る勇気あればいいのになぁ…。 「…みーっかみ!」 ドンと肩を叩かれた私は衝撃で変な声と共に体がビクリと跳ねた。 「…びっくりしたよ、山田くん」