この運命を奇跡と呼ぶならば。


「これは、これは…新選組の局長はんと副長はんやありません?副長はんは、鬼のような方や聞いておりましたけど…なんやえらい綺麗なお顔ですなぁ。それに局長はんもとても優しそうな御方で…人の噂もあてにはなりませんねぇ。」


「…よく言われる。」


「歳。もう酔っているのか、相変わらず酒には弱いな。…それに貴方の様な綺麗な方に言われるとこちらも照れますなぁ、アハハハハ。」


土方はもう酔っているようで顔が赤く、近藤さんも酔ってきている様だった。そして桜は土方の返事に思わず吹き出しそうになったが、なんとか堪(こら)えて沖田と斎藤の所へ向かった。


「翠珠どす、よろしゅう。沖田はんも斎藤はんも、ここの方たちはいい男ばかりどすなぁ…」


桜は煽(おだ)ててみるが冷静沈着な斎藤と恋色沙汰に疎(うと)い沖田に効くはずもなく軽くかわされ沖田は桜(翠珠)に酒を注がれながら斎藤と喋っていた。

「桜君、遅いね。そろそろ着替え終わっていてもいい頃なのにね。」

「…あぁ。何かあったのか?」