この運命を奇跡と呼ぶならば。



「ふざけてなんか…。」



「俺は、理由を話すまでここから離れない。」



「お願い、そんなこと言わないで。それに、私も詳しいことは分からないの。何故、伊東…さんが近藤さんを害そうとしたのか。」


藤堂の決意は固そうで、桜がいくら言ってもそこを離れそうとはせず理由を話せの一点張り。
桜は桜でこのままここでぐずっていては藤堂の仲間が追いかけてきて藤堂を斬ってしまうのではないかと不安で焦っていた。


「お願い、平助。」


「嫌だ。」


「…平助、聞いて。未来で貴方は…誰か来た!早く行くぞ!」


桜が最後まで言い終える前に誰かの、恐らく複数人の声が飛んできた。それでも、藤堂は動かずにじっとしている。


「お願い、平助。このままじゃ貴方…」


「いたぞーっ!こっちだっ!」