この運命を奇跡と呼ぶならば。





「貴方だけは…殺したくない。だから、新選組の意向で貴方をあの場で見つけて連れ出す事にしたの。」



「は?!ちょっと待ってくれ!伊東さん、一体何をしたんだよ!!なんで御陵衛士が襲われてんだ!?」


「近藤さんの…暗殺を計画していたのよ。」


桜は言うのを一瞬躊躇ったが、思い切って言うと藤堂の顔に驚きが広がり、やがて走るスピードが落ちていくと呆然と立ち止まる。


「どういう、こと、だよ…。」


「平助?速く行かなきゃ…。」


藤堂を連れていこうとする桜も少し歯切れが悪い。


「どういうことなんだよ?!」


「それは…ここを離れてから話すわ。」


だが、桜は素早く頭を切り替え藤堂の腕を強く掴み直すと前に向き直る。



「ふざけんなよ!」


でも、その手はその声と同時に藤堂によって強く振り払われる。