この運命を奇跡と呼ぶならば。


「桜ちゃん、僕は今まで通り呼んでね。」

「うん。総司まで兄さんって呼んで、とか言い出したらついに頭が逝ったのかと勘違いする。」

「なに?!桜、さらっと失礼なこと言っただろ。」

「佐之はそれが普通だから、そのままでいてよ。」

「…貶されてる気しかしねぇ。」

そう言って肩を落とす原田に永倉がドンマイと肩を叩いた。

「さぁ、みんな。そろそろ、自分の部屋に戻りなさい。仕事もあるだろう。」

すると、近藤がそう言って声をかけ、全員それぞれの部屋に戻ったり稽古に出たりするためにぞろぞろと部屋から出た。

桜も稽古に出ようと歩き始めると、誰かにギュッと腕を掴まれた。

「桜。ちょっと。」

桜はよくわからないまま腕の主にその辺にある部屋に連れて入れられる。