この運命を奇跡と呼ぶならば。


「ちょっと…。」

「聞きたいのなら総司に聞け。」

言葉を濁し、桜の背中を土方が押し沖田の背中を永倉が押して二人はそのまま立ち去った。

「なによ、もう。」

「…そうだね。」

不服そうな桜に曖昧に頷くとさり気なく手を差し出した。

「桜ちゃん。手…」

「手?…繋ぐ、の?」

「あ、いや。その、嫌ならそのまま行こうか。」

「ううん。手、繋ぎましょ?」

普段では見れない挙動不審な沖田を見て思わず笑みをこぼし、引っ込みかけた手をギュッと握った。

「どこ行くの?」

「うーん。」

「甘味処?」

「いいの?」

どこに行くのか気になった桜が沖田に尋ねると迷ったように唸るので沖田が一番喜びそうな場所を選んだ。すると、案の定キラキラと瞳を光らせて嬉しそうにする。

「もちろんよ。行きたくなかったら言わないわ。」

「じゃあ、行こう!」

「待っ、て…っ。」

「…っと。」

突然、走り出す沖田を追いかけようと桜も走り出すが着物では走りにくく足をもつれさせて転びかけたがすんでのところで沖田が戻り、支えたので転ける事はなかった。

「ごめん、大丈夫?」