この運命を奇跡と呼ぶならば。


沖田が何か言いかけた時、襖がスパーンと遠慮なく開けられ桜は慌てて沖田から離れた。

「ん、お前らどうしたんだ?顔が赤いぞ。」

「別に。新八さんこそなんですか。」

入って来たのは永倉で二人の赤い顔を見て不思議そうにしているが、邪魔が入った沖田はホッとしながらも不機嫌で永倉を睨むように訊ねた。

「お、おぅ。二人で出かけんだろ?だからよ。」

じゃーん、という効果音と共に後ろから出したのは女物の着物でニコッと笑った。

「て、事で。桜、これ着てけよ。」

「…え?」

「だから、二人で出かけんだったらこれを着ていけっつてんだよ!」

永倉に押し付けられた着物をジロジロ見ながら口元を引きつらせている。

「なんだ?着付け出来ねぇのか?」

「そうじゃなくて…これどこから…」

「ん、いやそれはなぁ…」

男ばかりの新選組からどうして女物の着物がでてくるのか沖田も恐ろしくて聞けなかったことを桜は恐る恐る聞いた。

「何してやがる。」