この運命を奇跡と呼ぶならば。

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「…平助をどうするかな。」


土方の部屋を出た桜は斎藤と別れ、一人で庭に面している廊下に腰掛けていた。

「説得…したら、歴史が変わる。って、今までも変えちゃってるか…」


桜は一人そう言うと苦笑いを浮かべた。だが、すぐに表情を引き締めるとまた何かを思案し始めた。

「力を、使うかな…」

(もしも、歴史通り進むとしたら…平助は、平隊士に斬られて…)

桜は隣にある柱にもたれかかった。その表情はどんどん暗く沈んでゆく。

「私が、歴史を変えたせいでこの先、どれだけの歪みが生じるか。」

「そんなのは今更だと思いますよ。」

突然聞こえてきた声に驚いて振り返るとそこには山南の姿があった。

「山南さん…出て来ちゃ行けないんじゃ…」

「少し、外の空気を吸いたくなったんですよ。」

「そう、ですか。」