その日から私の世界は色を失った


笑えない


ご飯も味がしない


私…今までどうやって生きてきたんだっけ?


普通の生活ができなくなった


先生は診察のたびに私を心配する


『翔真君呼ぼうか?』


そう言われるけど…会えない…


翔真の名前を聞くたびに胸が締め付けられた


「…先生…私…もう死ぬんでしょ?」


「えっ?」


「昨日の…検査結果がよくなかったんでしょ?」


「なんでっ」


「先生が…笑ってない…」


いつもニコニコしてる先生が笑ってない


いや…はたからみたら笑ってるかもしれないけど


私から見た先生は笑えてなかった