知らなかった
吸血鬼の覚醒にそんなリスクがあったなんて


「で、もう一度聞くは。貴女の造血族を私に譲って?私なら覚醒してるし、血を飲み過ぎることもないし?」


もし、先輩に譲ったら…
珪くんは死なない

でも、珪くんが居なきゃ私は…


「俺そっちのけで、話を進めないでくれます?」


呆れた様子の珪くんが口を挟む
すると、先輩が珪くんを見る


「そうね?あなたに聞くのが一番だわ。生徒会長くん、私の造血族になってよ。死にたくないでしょ?」


珪くんが…先輩の所に行っちゃう?
そんなの嫌だよ!


「ダメっ!珪くんは私のなんです!あげません!」


私はそう叫んでいた